パートナードッグの適正(1)
パートナードッグとしての適性は、簡単に言えば、健康的で攻撃性がなく人が好きな犬、また、どんな場所でもリラックスできるような度量の大きな犬が向いていると言われます。
また、陽気な性格で臆病ではなく、人や動物に対して友好的、人と一緒にいることが好き、他の動物に対して必要以上の興味を示さず、挑発的な行動をとらないこと、なども条件として挙げられます。
さらに、環境の変化に敏感すぎず、落ち着きがある、身体の一部、または、いずれかの箇所に発達障害などの欠点がない、集中力と判断力、積極性に優れている点などもパートナードッグとしては必須です。
犬は通常、主人の命令に従って動きます。
しかし盲導犬や聴導犬介助犬などの補助犬は、障害を患った人が犬を頼り、犬が誘導、もしくはサポートする姿勢という形態が否めません。
障害を患う人は、今現在、自分の周りで何が起こっているのかが分からない、という状態ですので、現在の状況を正しく把握し、犬に「今、この瞬間に教えなさい」と命令することはできないのです。
パートナードッグの適正(2)
障害を患う人を主人に持つ補助犬は、犬自身が判断し、必要だと思うことを自分で選択して、主人に教えるように訓練されます。
そのため、補助犬を含む、パートナードッグの適正には、自分で考える能力を備え、判断力と積極性を持ち合わせているかどうかも、大事なポイントになるのです。
さらに、移動や長時間の歩行の際に必要な体力や、乗り物酔いをしないなどの健康的な心身も重視される点です。
また、むやみに吠えるような犬もパートナードッグには向きません。
パートナードッグは番犬ではありませんから、たとえ不審者が家に入ってきたとしても、激しく吠えたてて攻撃するようなことはありません。
見知らぬ人が家の中にいて、主人が気付かずにいる場合、犬は主人に、不審者の存在は伝えますが、通常のペット犬のように、家の外(縄張り外)に排除しようとはしません。
むしろ激しく吠えるような、性格の活発な犬はパートナードッグには不向きです。
パートナードッグには不向きでも、アジリティーや競争など、犬と楽しむスポーツに挑戦してみてはいかがでしょうか?
繰り返します。
犬も人も、向き不向きがあります。
これが出来ないからダメ、これが出来るから優秀、ではないのです。
性格のおとなしい犬には、おとなしいなりの、性格が活発な犬には、活発な犬なりの良さがあります。
決して、他の犬と比べるようなことはしないでください。
犬が頼れるのは、飼い主さんだけです。
心を込めて、精一杯、愛してあげてください。