「お手伝い犬」にする訓練(1)

聴導犬とまでいかなくても、「お手伝い犬」にすることは可能です。

犬種や血統に関係なく、仔犬時代から特別な訓練をしていなくても、ちょっと勘のいい犬なら、新聞を持ってくるくらいは簡単に覚えてしまいます。

「あら、ウチの子、天才?」なんて呟いてしまうような経験を犬を飼っている人なら一度くらい感じたことがあるのではないでしょうか?

さらに、聞き分けがよく、活動的な犬なら、訓練動作のハウツーを覚えてしまえば、立派な「お手伝い犬」として、バリバリ働いてくれるはずです。

そこを利用して、ぜひ「お手伝い犬」になってもらいましょう(笑)

自分で訓練出来ないのであれば、訓練士にお願いすれば訓練してくれる所もあるようなので、利用してみるのも手かもしれません。

では、犬が具体的にお手伝いしてくれる項目を考えてみましょう。

  • お片付け
  • ゴミ捨て
  • 宅配
  • 荷物運び
  • おはよう

アイデア次第で、まだまだ活躍できることがあるかもしれませんね。

「お手伝い犬」にする訓練(2)

訓練の方法は至って簡単です。

例えば、何かモノを持ってきて欲しい場合、あらかじめ犬に物の名前を覚えさせておきます。

犬が完全にモノの名前を覚えたら、飼い主さんは遠くに離れていて「〇〇持ってきて」というように、犬に呼びかけます。

犬はそのモノを知っていますから、そのモノを探し始めます。

始めのうちは、犬が見つけやすい場所に置いておいて、わざと犬に見つけさせます。

何度か繰り返すうちに、犬は自信を付け、積極的に探すようになります。

犬が無事に目当てのモノを持ってきたら、飼い主さんは充分に褒めてあげて、今度は咥えたものを「出す」訓練をして下さい。

犬は、自分が見つけて手に入れたものを簡単に人に渡そうとはしません。

それを無理に取り上げようとすれば、この訓練を犬は2度とやろうとはしなくなります。

訓練は犬にとって、あくまでも楽しい遊びの延長でなければなりません。

無理やりではなく、犬が自分から行動を起こした、というスタンスでなければ、犬は訓練を楽しもうとはしなくなります。

最初は偶然でもいいのです。

何かで気を逸らし、犬の気が緩んだところで、さりげなく口から抜き出す。

そして犬が気付く前に、褒めて褒めて褒め倒してください(笑)

やり方は少し姑息ですが、それを繰り返すことで、犬は「褒められる」ことを学習します。

必要な訓練が終わったら、一度取り上げたモノは犬にあげてください。

完全に取り上げられるわけではないと、犬の物欲を満たしてあげれば、犬も安心して「ダセ」の命令で、咥えたモノを離すようになります。

これさえ覚えれば「片付け」や「ゴミ捨て」「荷物運び」も、「モテ」「ダセ」の指示でスムーズに出来るようになります。

さらに、目覚ましが鳴ったら起こしてほしいときなどは、その時間に、おやつかゴハンをあげるようにします。

条件反射で「目覚ましがなればゴハンの時間」と、犬は何とかして飼い主を起こそうと躍起になります。

これも何度か繰り返すうちに、すぐに覚えてしまうでしょう。

犬は大きさや血統に関係なく、出来ることは無限にあります。

「ウチの子は何も出来ない、覚えない」と嘆く前に、何が得意で、何が不得意か、じっくりと観察してみてください。

その落とし穴の原因は「覚えられない犬のせい」ではなく、「教え方を知らない飼い主さん」にあるのかもしれません。
犬という動物は、意外に器用な生き物なのです・・・。

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