訓練は楽しく

犬を訓練する基本になる「服従訓練」は、犬と人とが並んだ状態で行います。

まず、リードする人の左側に犬を付け、落ち着かせるために犬を座らせます。

これは「これから仕事だぞ!」と、犬に仕事モードのスイッチを入れる合図でもあり、時間を一瞬止めて、空気をピンと張りつめさせる儀式でもあります。

一呼吸おくことによって、犬は気持ちを切り替え、準備を整えるのです。

そして何より、犬を扱うリーダー自身が訓練を楽しむことです。

犬だってビクビクした状態では覚えも悪いですし、健康上よくありません。

「訓練士の顔は犬を見れば分かる」と言われるほど、犬は訓練する人の、精神状態に影響されます。

犬と人がお互いに楽しんで覚えた動作は、犬の頭にも残り、忘れにくくなります。

反対に失敗したことを何度も叱り、体罰ありきで訓練した犬は、怖がりで引っ込み思案な犬になります。

新しいことにチャレンジしようとしなくなるばかりか、せっかく覚えたことにまで自信を持てず、行動すること自体を自分で抑え込んでしまうようになるのです。

このページの先頭へ