「服従訓練」の大切さ(1)

ここでは盲導犬聴導犬介助犬などの補助犬に限らず、「警察犬」「牧羊犬」「救助犬」などの「訓練犬」、愛玩犬としてのペットである「家庭犬」にも応用できるしつけの基本「服従訓練」についてお話しします。

犬と暮らすにあたって、この「服従訓練」とは、人間と暮らすために知っておくべきルールを教える「社会勉強」ともいえるほど大切で、最も難しい訓練です。

補助犬や「訓練犬」とまでいかなくても、通常のペットとして飼う犬にも、同じ要領で覚えさせることが出来るので、犬をしつける際の「基本スタイル」として覚えておいてください。

特に人と関わる仕事、徹底した訓練動作が必然な犬においては、全ての動作の基盤になります。

この「服従訓練」をきちんとしておかないと、後々、全ての動き、指示を聞く姿勢に支障が出ます。
しっかりと教えてあげてください。

ペットとして飼う犬なら、ご褒美に好みのおやつや、いつものオモチャを常備しておくのもアリです。

これらは、犬のモチベーションを上げるのに、とても役立つアイテムです。

犬のモチベーションを低下させないためには、訓練を始める前と終わり、ひと段落ついた中間辺りで、必ず短い休憩をはさむことです。

その日の気分でウォーミングアップや休憩の時間を省いてしまえば、犬の気分は急激に低下し、訓練どころかリーダーの側にも寄ってこないことにもなりかねません。

大事なのは「いつもと同じ」ようにすること。
犬は変化を好みません。

毎日同じでは飽きるだろうと、刺激的なメニューを考えてあげたとしても、犬には逆効果です。

同じことを同じように、毎日繰り返すことが訓練を早く覚えさせる秘訣です。

「服従訓練」の大切さ(2)

訓練された犬は仕事中、「吠えない」、「噛まない」、「じゃれつかない」ように訓練するのが基本です。
トイレでさえ、リーダーの指示なしに用を足すことはできません。

これは犬の訓練において基本中の基本ですが、実はこの「基本スタイル」である「服従訓練」を疎かにしていては、その後の訓練を進めるのにあたり、大きな差し障りが出ます。

この「服従訓練」こそ、犬と人の気持ちを繋ぎ、呼吸を合わせ、絆を強くするためには最良のコミュニケーション術なのです。

これから行う厳しい訓練にも負けずに、しっかりと犬が付いてきてくれるようにするには、厳しくも優しく愛情を持って、きちんと教えてあげてください・・・。

訓練途中の犬は、命令されて動くことに慣れていません。

そのため、よくわからないこと、やりたくないことを強いられそうなとき、犬は何とか逃げ出そうと試みます。

その時、繋ぎヒモを付けずに訓練している場合、簡単に逃げられてしまいます。

逃げるまでいかなくても、走り出した途端、楽しさに夢中になって、そのまま道路に飛び出し、車と接触・・・ということにならないためにも、長いヒモは必須アイテムです。

ましてや犬が大型犬の場合、警察を呼ばれることにもなりかねません。
※「経験者は語る」ではないですが(苦笑)

大型犬を訓練する場合、しかるべき訓練場所を確保しておくことをオススメします・・・。

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